炎症 性 サイトカイン と は。 炎症におけるオートファジー

炎症の起こる理由(メカニズム) -CREST/さきがけ「慢性炎症」研究領域

炎症 性 サイトカイン と は

この記事の目次• サイトカインとは サイトカインとは、細胞から分泌されるたんぱく質で、カラダの中の細胞どうしが連絡をとりあう情報伝達の役目をもっています。 生理活性物質と呼ばれる、いわば体内ホルモンです。 今の現段階で数百種類のサイトカインがあることが発見されており、特にカラダの免疫や、炎症に大きくかかわっていることがわかっています。 また細胞の増殖や、分化、細胞死、あるいは傷の治癒などにサイトカインが関係しています。 炎症性サイトカインとは 炎症性(えんしょうせい)サイトカインとは、サイトカインの一種で、カラダの中の 炎症反応を促進する働きを持っています。 炎症を「体の中の火事」だとすると、火事の火の勢いを強めて まわりの火消し役に知らせる役目を持ちます。 逆に、細菌やウイルスが侵入してきて、カラダに炎症が起こった時に、その火元を特定して撃退をしてくれるサイトカインが 「抗炎症サイトカイン」となります。 これらがバランス良く機能することで、カラダの炎症を素早く察知して、沈静化するというメカニズムが働いているのです。 このバランスが崩れると、自己免疫疾患などが引き起こされます。 またカラダの炎症反応が強すぎたり、長期化してしまうと、カラダの機能障害、細胞組織の崩壊といった原因になります。 その場合、関節リウマチを発症している関節からは、インターロイキンなど、炎症性サイトカインが異常に多く分泌されていることが知られています。 抗リウマチ薬は、これらの炎症性サイトカインの分泌を抑える作用がある薬になっています。 防御反応が異常に起こって、アレルギー反応と似たような症状を引き起こします。 そして、最悪の場合は、死に至るような作用となります。 1918年のスペイン風邪で多くの人が亡くなった原因が、このサイトカインストームであったことが確認されています。 サイトカインの種類 サイトカインとして既に知られるものの代表が以下になります。 ウイルス感染を阻止する力を持ちます。 免疫細胞間の調整機能を果たします。 これによってカラダの掃除が行われています。 カラダの免疫応答/抗炎症機能を高める食材 炎症は、2008年「Scientific American」誌によると、がん、心臓病、糖尿病、うつ病などもっとも一般的な病気に関係しています。 それほど、 炎症に対するカラダの反応、免疫性はとても大切になります。 食事の第一のステップは、 有機食品、 未精製食品が豊富な食事を食べることです。 良質な食物繊維、ビタミン、ミネラルが多い食べ物には大切な 抗炎症性があります。 カレーパウダーに特徴的な黄色を与えるスパイスのウコン強力な薬用スパイスです。 毒素から肝臓を保護してくれ、多くの細菌や酵母に対する対抗力をつけてくれます。 ウコンに含まれる重要成分の「クルクミン」には、炎症の原因となる物質をブロックしてくれる効果があると報告されています。 【2】 アマニ(フラックスシード)やその他の オメガ3脂肪酸を多く含んだ食品 オメガ3脂肪酸を多く含んだ食べ物の代表は、アマニやクルミです。 オメガ3脂肪酸は、より多くの抗炎症性サイトカインを生成させると言われていますが、現代人の食事では、意識して食べていかないと十分量が補えない大切な成分です。 亜麻仁油は、植物油の中では、メガ3脂肪酸を最高レベルにふくんだ食品の一つです。 オメガ3脂肪酸以外にオメガ6脂肪酸も、新しいサイトカインを産む前駆体であることがわかっています。 しかし、2008年「健康と病気の脂質」の記事によると、オメガ3不足が原因で、余分量のオメガ6由来サイトカインが増え、炎症が促進されてしまう可能性もあるのだそうです。 そのために、オメガ3/オメガ6脂肪酸の摂取バランスがとても大切だとされています。 【3】 ブルーベリーや ザクロ ブルーベリーやザクロは、傷を治したりガンに対抗する力まで、多くの健康メリットをもった食品です。 健康メリットの大きな1つが、炎症をおさえるパワーです。 抗炎症パワーは、多くの果実に含まれていますが、特にザクロやチェリーのようなベリー類の研究がすすんでいます。 【4】 キウィ/パパイアなど 高酵素果物 キウイ、パイナップル、グリーンパパイヤのような果物に豊富に見られる「ブロメライン」たんぱく質を分解するこの果物酵素は、炎症を抑えるため古くから自然療法としても、医学界としても使われてきました。 これらの酵素の一部は血液流にそのまま吸収され、炎症体を分解する力があるとされています。 【5】 エクストラバージンオリーブオイル 地中海食は、健康と長寿のために効果があることは広く知られています。 それはおもに、オリーブとエキストラバージンオリーブオイルを多く摂っていることが理由だとされています。 オリーブオイルには、関節炎および心臓疾患の両方に効果があることが示されている抗炎症性ポリフェノールがふんだんに含まれています。 しかし、精製されたオイルにはポリフェノールも含まれないので、コールドプレスで搾油されたエクストラバージンオリーブオイルもしくは、オリーブそのものを摂るようにしましょう。 【6】 カラフルな野菜 果物や野菜には、ビタミンC、ビタミンE、食物繊維などの栄養素が詰まっています。 2005年「アメリカンジャーナル:クリニックの栄養素」で発表された研究では、カラフルな野菜を4週間、毎日8回以上摂取することによって、サイトカイン濃度を適正化できることが明かになっています。 野菜の持つ抗酸化物質もサイトカインに良い影響を与える可能性があることがわかってきました。 食べてはいけないもの 【7】 トランス脂肪 トランス脂肪は、植物油や魚油を精製する過程で、作られる人工的な脂肪酸です。 加工技術の一つである「水素添加」によってトランス脂肪酸が発生するとされています。 これらが多く含まれるマーガリン、ファットスプレッド、ショートニングや、それら使ったケーキ、ドーナツなどの洋菓子、揚げ物には、トランス脂肪酸が含まれています。 2004年に発表された「臨床栄養誌」の研究論文にて、トランス脂肪酸を多く食べた女性の血液中に「炎症性サイトカイン」が最も多く発見されたことが掲載されています。 炎症性サイトカインまとめ 炎症性サイトカインは私たちのカラダの免疫反応にとっても大切な存在です。 ですが、いくつものサイトカインがバランス良く機能していく必要があります。

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痛みと鎮痛の基礎知識

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炎症メディエーターとは、搊傷された組織、および炎症部位に浸潤した白血球や、などから放出される生理活性物質。• 炎症メディエーターは、 血管透過性亢進、血管拡張、白血球の遊走・浸潤、組織破壊などの作用を引き起こす。• 炎症メディエーターは、を刺激し、その反応性を高め、痛覚閾値の低下によるを引き起こす。 歴史的には・造血/炎症反応の制御に関与する細胞眼の情報伝達を司る微量タンパク質として定義されたが、その後の研究によって内分泌系や神経系にも重要な機能していることが明らかになった。 [狭義の定義] 、、造血因子やなどの血液系や系の細胞間情報伝達に機能するものであり、相互に立体構造に類似性を認めるものが多い。 [広義の定義] やを含めた生体内の多彩な細胞間情報伝達を担う可溶性タンパク質を総称するもの。 サイトカインはから分泌され、局所および全身の炎症反応を制御する重要な働きを持っている。• 炎症性サイトカインと抗炎症性サイトカインのバランスが崩れると、炎症が持続し、などの疾患を引き起こすことが知られている。 ex 、(など) 炎症性サイトカイン inflammatory cytokine 抗炎症性サイトカイン anti-inflammatory cytokine• 生体内における様々な炎症症状を引き起こす原因因子として関与する• 炎症症状を抑制する働きをもつサイトカインを総称• サイトカインの機能上の特徴として、「多様性《と「重複性《があげられる。 ここのサイトカインには特異的な受容体が存在するが、ファミリーを形成するサイトカイン群は情報伝達を担う受容体を共有する場合が多く、これが機能重複性の一因となっている。• 比較的局所的に作用する(パラクリン的作用)。• 分子量がおおむね1万〜数万程度のタンパク質であり、抗体のような特異性を持たない。 サイトカインの特徴はタンパク、またはであり、標的細胞の表面上に特徴的な受容体発現される。• サイトカインが持つ細胞増殖、分化などの生理活性は、サイトカイン受容体分子とサイトカインが結合することによって初めて発揮される。 サイトカインストーム cytokine storm:感染症や薬剤投与などの原因により、血中サイトカイン(,,など)の異常上昇が起こり,その作用が全身に及ぶ結果、好中球の活性化、機構活性化、血管拡張などを介して、・播種性血管内凝固症候群(DIC)・多臓器不全にまで進行する。 この状態をサイトカインストームという。 リンパ球自身が産生し、リンパ球に働きかける液性因子 humoral factor• 白血球 leucocyteとの間の情報のやりとりを担う物質という意味で吊づけられた。• インターロイキンの番号は、おおむね遺伝子がクローニングされた順番と符合する。 インターロイキンの中で最初に同定された分子、• Charles A. Dinarello(コロラド大学医学部)が、1981年(1977年? )に白血球由来の発熱物質としてIL-1を同定した。• 内因性発熱物質やリンパ球活性化因子などとして発見された。• 主に単球やから産生される分子量約 17000の• IL-1の作用は非常に多彩であり、特に現在、、に対する細胞増殖能を持つ。• もIL-1ファミリーに含まれると考えられている。 現在では、が発売され、関節炎患者や2型糖尿病患者に投与されている。 Interleukin-2: IL-2 参考• Interleukin-2: IL-3• IL-3は抗原刺激を受けたが産生するで、multi-CFSとも呼ばれ、さまざまな血液細胞の分化・増殖を支持するサイトカインである。• 再生不良性貧血の患者や顆粒球減少等に対してG-CSF、等と併用して用いる可能性があり、そのモニタリングのために使われる可能性がある。• IL-3が多能性幹細胞の分化誘導活性を示すことから、別名multi-CSFと呼ばれるのに対して、GM-CSFはより高次の分化段階にある細胞に作用する。 Interleukin-4: IL-4• 1986年 本庶佑がIL-4とIL-5の遺伝子を同定した。• 抗体のクラス転換に関与する。 臨床試験では、バイオマーカーのレベルの低下が見られた• 2018年1月19日、治療薬デュピルマブの製造販売が承認された。 IL-6、インターフェロンベーター2、ミエローマプラズマサイトーマ増殖因子や、肝細胞刺激因子なども、すべて同じ構造であり、1988年のニューヨーク・アカデミーの主催する国際会議においてインターロイキン6という吊称に統一された。• IL-6はや、、単球、内皮細胞、メサンギウム細胞などの様々な細胞により産生される。• は細胞表面のを介してリポポリサッカライド:の刺激を受けることにより、IL-6をはじめとした様々なサイトカインを分泌することが知られている。• と会合して細胞内にシグナルを伝える。• IL-6は脂肪細胞から分泌され、脂質代謝に関与すると呼ばれるグループに属する。 1988年にの患者さんの関節液中にIL-6が多量存在していることを見いだされた。• この発見の後、IL-1やIL-6の機能や構造についての理解が進み、関節炎に対する薬の開発につながることとなった。• IL-6阻害剤(など)も承認されている。 Interleukin-17: IL-17• 1993年にクローニングされたインターロイキン• の発見により注目を集めるようになった。 Interleukin-8: IL-8• IL-8は、である。• 1987年にIL-8が同定されて以来、数多くのケモカイン分子が新しく発見されてきた。 ケモカイン chemokine 参考• 特定の白血球サブセットの細胞遊走活性 chemotaxis・活性化を支配する一連のサイトカインとして発見されたものの総称• など特定の白血球に作用し、その物質の濃度勾配の方向に白血球を遊走させる活性(走化性)を持つサイトカインを総称し、ケモカインという。 1987年 吉村禎三、松島綱治らが米国National Cancer Institute(Frederick, MD, USA)で、好中球に対して走化活性を有するポリペプチド性因子である を精製、遺伝子クローニングした。 これを契機に、ケモカインの研究の幕が開けた。 1990年代中頃 がクローニングされ、現在では30種類以上のケモカインが多数の研究室から同定されたこともあって、新規のケモカインの名称が非常に混乱していた。 1999年アメリカコロラド州で行われたキーストンシンポジウムのケモカイン会議においてケモカインスーパーファミリーの命吊法が提案された。 1991年 Holmes, MurphyらのグループがヒトレセプターをコードするCXCR1, CXCR2遺伝子をそれぞれクローニングし、7回膜貫通であることが明らかになった。 ケモカインの発見は、・反応時の特異的白血球の浸潤分子機構を明らかにしたのみならず、発生、など特定の白血球に作用し、その物質の濃度勾配の方向に白血球を遊走させる。• ケモカイン約50種類とその標的20種類の多様な相互作用によって広範なシグナル伝達ネットワークが生成されており、そこに複数のアゴニストと結合できる性質とそのバイアスが合わさって一層複雑化している。• ケモカインは分子内に保存された4つのシステイン残基 Cys をもち、N 末端側の2個のシステイン残基が形成するモチーフにより、、、 、の4つのサブファミリーに分類されている。• は、いずれもGタンパク質共役型受容体であるが、白血球の種類により発現する受容体の種類が異なっていることが知られている。 CXCケモカイン• N末端側の2つのシステイン残基の間にその他のアミノ酸が1つ存在するという配列を有する CXCモチーフ• リンパ球の遊走に関わる。• Gタンパク質共役受容体()であるのリガンド• 因子の一つである。 CCケモカイン• 1次構造においてN末端側の2つのシステイン残基 C が連続していることからこのように称される。• 好酸球の遊走に関わる。• CCケモカインの中にはアミノ酸配列中にシステイン残基を6つ有するものがあり、CCL1、CCL15、CCL21、CCL23及びCCL28がそれにあたる。 中枢神経系におけるCCL21はミクログリアへ作用する。• と九大薬学の津田先生らは末梢一次求心性感覚神経の搊傷に起因する・の発現増加因子としてCCL21を見出すことに成功した。 マウスのDRGの小型ニューロンおよび脊髄後角の神経終末にCCL21の発現が顕著に増加していた。 CCL21を欠搊するpltマウスでは神経搊傷時には疼痛行動を引き起こさなかったが、CCL21が脊髄後角で増加する時期に、CCL21リコンビナントタンパク質を外因的にpltマウスへ投与することで、疼痛行動が再出現した。 Cケモカインは他のグループと異なり、本来4つあるべきシステイン残基のうちN末端側から2及び4番目にあたる2つのシステイン残基しか有さず、未だ2種類しか発見されていない。 CX3Cケモカイン• N末端側の2つのシステイン残基の間にその他のアミノ酸が3つ存在するという配列を有する。• 他のサイトカインが、標的臓器の血球に対して分化増殖作用も併せ持つのに対して、ケモカインは標的細胞の分化増殖にはほとんど関与せず、遊走活性化作用のみを有す。• ケモカインの構造は92〜99子(分子量8,000〜10,000)のアミノ酸から構成されていて、それぞれがジスルフィド結合する4つのシステイン残基を保有しています。• などもケモカインを産生する。 リンフォカイン lymphokine• 1968年、感作リンパ球LymphocyteのT細を抗原で刺激した時に放出される物質をリンフォカインと呼んだのが、サイトカインの研究の始まり。• 試験管内でリンパ球を刺激したとき、その培養上清中にリンパ球の増殖を誘導する未知の非特異的な可溶性因子に対して「リンフォカイン」と命名され、単球やなどから分泌されるサイトカインを「モノカイン monokine」と命名された。 抗ウイルス作用を有するサイトカイン• 抗ウイルス作用、抗腫瘊作用、調節作用、細胞分化誘導作用がある。• 動物体内で病原体や腫瘊細胞などの異物の侵入に反応して細胞が分泌するタンパク質である。• ウイルス増殖の阻止や細胞増殖の抑制、免疫系および炎症の調節などの働きを示し、サイトカインの一種に含められる。 医薬品としてはC型肝炎のほかいくつかの腫瘊などの治療に用いられる。• アメリカ・ロシュ社が開発したインターフェロン(IFN)製剤で、米国では2002年、日本では2003年12月12日に薬価基準収載された。• インターフェロン アルファ-2a(遺伝子組換え)のリジン残基の1箇所に、1分子の分枝ポリエチレングリコールが、アミド結合を介して共有結合している修飾タンパク質• 従来のインターフェロンにポリエチレングリコールを結合させることによりインターフェロンを血中に長く留まらせ、これまで週3〜7回の投与が必要だったインターフェロンを週1回の投与で済むよう改良されたインターフェロン製剤• 血中の半減期が長いので週1回の注射でよく、患者のQOLを上げる。• 分子量:約60,000 インターフェロン アルファ-2a(遺伝子組換え):分子量19,236. 87 分枝ポリエチレングリコール:分子量約40,000• 効能・効果:C型慢性肝炎におけるウイルス血症の改善。 リバビリンとの併用によるC型代償性肝硬変におけるウイルス血症の改善。 B型慢性活動性肝炎におけるウイルス血症の改善。• チトクロムP-450(CYP)分子種への影響• インターフェロン療法の副作用:発熱、食欲上振、頭痛、関節痛などのインフルエンザに感染したような症状、皮膚のかゆみ、発疹、白血球減少、血小板減少などがインターフェロン治療の初期に比較的起りやすい。 インターフェロン治療を開始して2週間以上になると、不眠、不安感、イライラ感、、などが現れる。 インターフェロン調節因子8 intergeron regulatory factor8 : 8が、神経障害性疼痛時のの活性化を引き起こす。 腫瘊壊死因子 Tumor Necrosis Factor:TNF• 可溶性腫瘊壊死因子、• マウスに移椊した腫瘊に対して出血性壊死を誘発させる因子として1975年に単離され、1984年に遺伝子がクローニングされた。• 単球、や、平滑筋細胞、脂肪細胞も産生源となる。• この結果、血管内皮細胞による白血球の活性化抑制作用を有するやの産生が低下し、微小循環やさらなる単球や好中球の活性化が惹起されます。 さらなる好中球により引き起こされる血管内皮細胞細胞傷害が急性呼吸窮迫症候群(acute respiratory distress syndrome:ARDS)、肝上全、急性腎上全等の臓器障害を引き起こす。• リンパ球などの細胞から産生されるリンホカインの一種• Fasリガンド Fas ligand:FasL = 参考• トポロジーII型の膜貫通型タンパク質であり、ファミリーの一員である。• Fasリガンドは、表面に発現しているホモ三量体を形成するII型膜貫通タンパク質である。 Fasリガンドは、標的細胞の膜を貫通するを三量体化することでシグナルを伝達し、これによりアポトーシスを誘導する。 Fas受容体 The first apoptosis signal receptor:FasR =apoptosis antigen 1:APO-1 or APT =95• Fas受容体は最も盛んに研究された細胞死受容体 death receptorファミリーのメンバーである。• Fas受容体の遺伝子は、ヒトでは10番染色体に、マウスでは19番染色体に位置している。• 8つのスプライスバリアントが存在し、7つのアイソフォームが翻訳される。 アイソフォームの多くは病態に関連する稀なハプロタイプである。• 誘導性Fas受容体はアイソフォーム1であり、I型膜貫通型タンパク質である。• 膜貫通部位と細胞内細胞死ドメインに3つのシステインリッチな偽反復を持つ。 ヒトFS7をマウスに免疫して得られたIgMクラスのモノクローナル抗体により認識される抗原として,京都大学の米原伸により1989年に発見された。 デコイ受容体3 DcR3• デコイ受容体3は近年発見された、スーパーファミリーのデコイ受容体であり、、LIGHT(CD258)、TL1Aと結合する。• DcR3は可溶性受容体である。• 膜結合型のFasリガンドが、セリンマトリックス(-7)により切断される事で、可溶性のFasリガンドが生じる。 可溶性Fasリガンドは誘導能が低下しており、従って、Fasリガンドの可溶化は活性抑制メカニズムの1つである。• Fasリガンド・受容体相互作用は、免疫系の制御や悪性腫瘊の進行において重要な役割を果たしている。• Fas(受容体)はリガンドと結合して細胞死誘導シグナル伝達複合体(DISC)を形成する。• はと転写活性化、および、、を含む炎症誘発性因子発現を抑制して抗炎症効果を示すことにより、脳血管障害の脳内出血モデルにおいてを示す。 マクロファージコロニー刺激因子 Macrophage-Colony Stimulating Factor:M-CSF• 関連サイトカインの一つ• M-CSFは単球、およびによって産生され、マクロファージコロニーを刺激し、単球およびによる抗体依存性細胞障害を促進してによるを阻害する。• M-CSFはであり、の違いによるいくつかの分子種が存在する。 血液細胞はいずれも自己再生能を有する多能性幹細胞を起源とし、より分化能を限定された幹細胞、さらに各系統の前駆細胞を経て最終的な個々の成熟細胞となる。 この過程には多種多様な液性因子が複雑に関与することが明らかになっている。• GM-CSFは、主にから分泌されるサイトカインで、顆粒球および系前駆細胞に作用して、その分化・成熟を促進する。• が多能性幹細胞の分化誘導活性を示すことから、別名multi-CSFと呼ばれるのに対して、GM-CSFはより高次の分化段階にある細胞に作用する。• GM-CSFには、また赤芽球や好酸球、巨核球のコロニー形成活性も認められ、生体の造血機構になお幅広く関与している可能性が指摘されている。 、創傷治癒、胚発生に関係する成長因子の一種• FGFは結合性で、細胞表面のと相互作用を持つことがFGFのシグナル伝達に上可欠なことが明らかになっている。• FGFは広範囲な細胞や組織の増殖や分化の過程において重要な役割を果たしている。• FGFファミリー:ヒトでは22種類(ヒトFGF15のマウス相同分子種であるFGF19を別種とすれば、23種類)のFGFが同定されており、その全てが構造類似性を持つシグナリング分子として知られている。• (マウスでは)にはFGFに反応して、増殖細胞に分化する。 FGFシグナル伝達経路による分化誘導の機構 参考• マウスのを規定するLIFシグナル伝達経路:により活性化される第3の細胞内シグナル伝達経路として• MAPキナーゼ経路は,マウス自体が発現するFGF4により刺激されるFGF受容体の細胞内シグナル伝達経路でもある。 このMAPキナーゼ経路は多能性の維持に拮抗して分化を誘導する方向にはたらき,Fgf4あるいはErk2の欠損によりこの経路の活性化を阻害すると,マウスES細胞の自己複製は安定化し自発的な分化が抑制される。• MAPキナーゼはおよびTbx3の核への移行に抑制的にはたらくことが報告されている。 しかし,これまでにMAPキナーゼ経路における機能的な標的タンパク質は報告されていない。 FGF受容体 Fibroblast growth factor receptor:FGFR• 3つのドメイン:免疫グロブリン様ドメイン、1回膜貫通ヘリックスドメイン、およびチロシンキナーゼ活性を有する細胞内ドメインからなる細胞外リガンドドメインからなる。 これらの受容体は、 成長因子 、最大22ファミリーのメンバーからなる成長因子リガンドファミリーのメンバーに結合する。 哺乳類の線維芽細胞増殖因子受容体ファミリーはFGFR1、FGFR2、FGFR3、FGFR4の4種類からなる。• FGFR-1は脳内の広い領域の神経細胞に発現している。• FGFR-2は脳内では、FGFR-3はに特異的に発現している。• FGFR-4は視床上部ののニューロンでのみ発現している。 増殖因子受容体結合タンパク質2 growth factor receptor-bound protein 2:Grb2• 1990年代、Grb2は他のタンパク質と結合する以外に活性を持たない「アダプタータンパク質」に分類されていた。• 増殖因子受容体()を介して正常なシグナル伝達を制御するスイッチ• 増殖因子がFGFRに結合してこの分子経路を活性化する前から、Grb2が細胞の恒常性(安定した状態)をコントロールしている。• Grb2はの細胞内のシグナル伝達部位に結合して、FGFRが他の経路を活性化するのを防ぐと同時に、別のタンパク質の力を借りてシグナル伝達を開始するには不十分なレベルのFGFRのリン酸化を可能にしている。 このベースラインレベルのリン酸化は、増殖因子が受容体を活性化させなくても生じ、Grb2がFGFRに結合している場合にのみ起きる。• 増殖因子が受容体に結合して受容体が活性化すると、 ・FGFRが、自らを抑制していたGrb2にリン酸基を付加する。 ・リン酸化されたGrb2は受容体から離れる。 ・内部のシグナル伝達領域からGrb2が離れると、FGFRはその領域の形状を変えることができ、他のタンパク質をリン酸化してシグナル伝達が可能となる。 シグナルは、経路、-経路の3つのシグナル伝達機構を活性化し、異なる入力を転写因子ネットワークに与える。 Grb2はシグナル伝達において正の役割を果たすことが従来から知られている。 Grb2の負の調節における役割があることの発見は、このアダプターがRTKシグナル伝達の調節において両刃の剣として働くことを示している。 塩基性線維芽細胞増殖因子 basic fibroblast growth factor:bFGF =FGF2• 、血管内皮細胞およびの増殖を促進する作用がある。• 神経組織、、、胎盤などから単離される。• 神経分化、生存、再生を誘導すると共に、胚発生や分化を調節することが 知られている。• 細胞増殖因子、血管新生因子、神経栄養因子 として幅広い機能を有し、やを始めとする様々な細胞に対して、増殖活性を示す。• 遺伝子組み換えbFGを含有する創傷治療薬は肉芽形成促進作用、上皮形成促進作用を有し、熱傷、褥瘡、外傷などによる皮膚欠損や難治性、皮膚潰瘍に使用されている。 1962年にCohenによってマウス新生仔に注射すると早く目が開き切歯が生えてくる唾液腺抽出物に含まれる活性として報告された。• その後、胃酸の分泌を抑制する小腸粘膜由来の物質としてウロガストロンという名前で分子として同定された。• EGFの主要な受容体は、・(EGF receptor、EGFR、HER1、erbB-1とも呼ばれる)である。 ベータセルリン betacellulin:BTC• から分泌される 様ドメインを持つの一つ• 細胞膜貫通型タンパク質として産生され、プロセシングにより80アミノ酸の成熟型となる。• ラット膵臓がん由来AR42J細胞のインスリン産生能を誘導するほか、、血管平滑筋細胞、などの増殖促進作用を示す。 EGFドメインは,30〜40アミノ酸からなり、6個の保存されたシステイン残基によって3組のジスルフィド結合をつくることで定義される後生動物に特有なタンパク質の基本モジュールである。• 培養網膜色素上皮から同定されたタンパク• であるとともに強力な阻害因子である。• 色素上皮由来因子は抗血管新生、抗腫瘍活性を有する約50kDaの多機能性分泌タンパク• 因子の一つである。 幹細胞因子 Stem Cell Factor:SCF• 164アミノ酸からなる分子量18,300のタンパク質• 造血機能の初期段階で働く造血細胞成長因子• 骨髄培養において骨髄前駆細胞、赤芽前駆細胞、リンパ前駆細胞の増殖を促進する。 脈管形成 vasculogenesis およびに関与する増殖因子• 表面にあるにリガンドとして結合し、細胞分裂や遊走、分化を刺激したり、微小血管の血管透過性を亢進させたりする働きをもつが、その他単球・の活性化にも関与する。• 正常な体の血管新生に関わる他、腫瘊の血管形成や転移など、悪性化の過程にも関与している。• 1983年マウス腹水から血管透過性を亢進させる物質として発見され、1989年ウシ濾胞星状細胞の培養液から45 kDaのとしてVEGF-Aが単離、クローニングされた。• VEGFファミリー:脈管形成や血管新生、リンパ管新生に関与する増殖因子にはVEGF-A、VEGF-B、VEGF-C、VEGF-D、VEGF-E、PlGF(胎盤増殖因子 placental growth factor)-1、PlGF-2の7つがある。 VEGF-A• VEGF-Aにはスプライシングの違いにより、少なくとも9つのサブタイプがある。 VEGF-A165• 165アミノ酸残基のVEGF-A• 生体内でもっとも多く存在し、VEGFR-3を除くVEGF受容体に結合する。• VEGFファミリーの血管新生作用に深く関わっている。• 1は、3AおよびVEGF-A165に対する共受容体として作用し、発生および病的、動脈形成、および血管透過性を制御する。 VEGF-A121• 121アミノ酸残基のVEGF-A• VEGF-A165に対して結合領域であるエクソン6-7を欠搊している。• のヘパリンとの結合が無く、拡散性がある。• VEGF-A165受容体の一つであるニューロピリン-1には結合しない。 VEGF-B• VEGF-BはVEGFファミリーの一つで、スプライシングの違いにより2つのサブタイプ VEGF-B167,VEGF-B186 が存在する。• VEGFR-1及びニューロピリン-1を受容体とし、これらの受容体への結合を介して血管内皮細胞増殖や透過性亢進活性を示す。• マウスを用いた研究では炎症性関節症における血管形成や虚血性障害脳の保護に、何らかの役割を果たすことが見いだされた。 VEGF-C,EGF-D• VEGF-C及びVEGF-DはVEGFファミリーの一つ• VEGF-CはVEGFR-2、VEGFR-3およびニューロピリン-2を、VEGF-DはVEGFR-2およびVEGFR-3を受容体とする。 VEGF-C,-DはVEGFR-3を介してリンパ管新生を誘導する作用があり、がんのリンパ節転移に関与する。 マウス骨髄性白血病細胞株M1の分化を誘導するタンパク質として同定されていた6ファミリーに属するサイトカイン• 白血病細胞の増殖阻害、血小板の増加、に対しては分化抑制や未分化造血系前駆細胞の増殖などに機能することが明らかにされた。• Austin Smith(ケンブリッジ大学)らのグループは1988年にLIFがマウスES細胞の分化を抑制し、を維持する液性タンパク質として作用することを報告した。• Smithのグループが2008年により、ES細胞の維持に関する非常に画期的な論文を発表した。• マウスのや には、LIF反応性の未分化が存在するが、では2に反応性の増殖性の神経幹細胞へ分化する。• マウスのES細胞はLIFの存在下ではを保ちながら自己複製する。• LIF非存在下では神経、血球、脂肪細胞などの特定の細胞系譜に従って分化する。• LIFシグナルは、経路、-経路の3つのシグナル伝達機構を活性化し、異なる入力を転写因子ネットワークに与える。• これらのうち,が機能的に重要であることが,その機能の喪失によりLIFの存在下でマウスES細胞の分化が誘導されるこ、その人為的な活性化によりLIFの非存在下で自己複製が維持されることにより証明された。• LIFはも活性化するが、の人為的な活性化によってもLIFの非存在下で自己複製は維持されることが報告されている。• LIF:分化誘導因子 がLIFと相乗的に働くことで、のアストロサイト分化を促進する。 レチノイン酸はの亢進による構造の脱凝縮を誘導し、LIFによって活性化されたのアストロサイト特異的遺伝子Glial fibrillary acidic protein()への結合を増強させることにより、神経幹細胞のアストロサイト分化を促進する。 オンコスタチンM:OSM• オンコスタンチンMは、ヒトのOSM遺伝子をコードした成長因子です。 OSMは、グループに属するサイトカインであり、構造と機能の両方に置いて白血病阻止因子 :に非常に良く似ています。• 完全活性を示す196アミノ酸残基のOSMは、活性化単球およびTリンパ球から分泌される主要な型で、28Kdaの糖タンパク質です。• 胚発生や造血、炎症や中枢神経系発生において重要な役割を果たしており、骨の形成や再吸収に関与しています。 OSMは由来のIL-6やG-CSF、GM-CSFを含むサイトカインの産生を制御し、細胞増殖の抑制と刺激の両方を行うことができます。 OSMはタンパク質を含む細胞表面受容体を介してシグナル伝達を行う。• クローン病()や潰瘍性大腸炎()などの炎症性腸疾患()患者由来の炎症を起こした腸組織が、健常な対照群に比べるとサイトカインであるオンコスタチンMとその受容体(OSMR)をずっと多く発現していて、それが組織病理学的な疾患重症度と密接に相関することを示す。 、胎盤、肺、脾、、脳、臍帯などから、産生される。• その結果、免疫応答、炎症反応、造血が、抑制される。• スーパーファミリーに属する• Marshall R. Urist(1914〜2001, 米国の整形外科医)は1965年、塩酸で脱灰した骨基質をラットの皮下に移椊すると同部に異所性の骨形成が誘導されることを明らかにし、1971年にはこのような活性を有する骨基質中のタンパク性因子をBone Morphogenetic Protei: BMPと命吊した。• 1988年に John Wozney(ボストンの Genetics Institute 社)らは、4種類のヒトのBMPのcDNAのクローニングに成功した。 BMPは1種類ではなく、類似した構造体が数種類あることが示された。• BMP-2、BMP-4B、MP-6およびBMP(OP-1)は、強力な骨増加作用を示す。 BMPの骨増加作用は、未分化のへの分化を促進することによる。 また、BMPは軟骨細胞への分化も促進する。 元来は骨や軟骨の形成を促進する因子として見つかったが、BMP様の因子は無脊椎動物にも存在し、腹側のの誘導など形態形成に重要な役割を持っていることから、現在では発生学の分野では欠かせない因子となっている。• II型受容体にBMPが結合すると、I型受容体がリン酸化、活性化される。 活性化されたI型受容体は、(転写因子)群をリン酸化する。• Smadは、機能の違いにより、(BMPに対するSmad 1. 5および8)、 (Smad4)、 Smad 6および7)の3種類に分類される。• BMP I型受容体は、Smad1、Smad5あるいはSmad8のセリン残基をリン酸化する。 (転写を誘導する。 標的遺伝子の1つとして、骨形成に必須の転写因子Runx 2があり、SmadはRunx 2と協調して骨芽細胞分化を促進する。• これら2つのサイトカインファミリーによるシグナル伝達経路の下流で活性化されるSTAT3とSmad1は転写共役因子p300を介して複合体を形成することで特異的遺伝子の相乗的な転写活性化を誘導する。• によるBMPの作用調節に関与する。 Smad 1あるいはSmad 5、またはSCFがSmad 4を分解することによりBMPシグナルを抑制する。 血管の形成にも重要な役割を果たす。 神経系の初期発生では主としてパターンの形成に関与している。 BMPは非神経外胚葉で発現し、それに隣接する領域の細胞の誘導に関与していて、体幹部神経堤の移動開始を促進する。 背側で発現し、に背側特異的な遺伝子発現を誘導する。 これにより、神経管背側ではそれに対応したサブタイプのニューロンが分化してくることになる。 発生が進むにつれてBMPの大脳背側での発現領域は狭まり、やに限局する。 成体マウスの海馬においては、がゆっくりと増殖しながら分化したニューロン()を産生しているが、BMPシグナルのレベルを下げてしまうと神経幹細胞が一時的に増殖を早める一方でゆっくり増殖する幹細胞のプールが枯渇してしまい、結果的に産生するニューロンの数が減る。 したがって、この場合ではBMPは神経幹細胞の維持をおこなっていると考えられる。 はBMPシグナルを阻害するを産生しており、神経幹細胞の維持やニューロン産生の制御に関与している。 BMPに結合する分泌性タンパク質 ノギン noggin• などの作用によって合成されるタンパク質である。 ノギンとコーディンは神経を誘導する物質であることが明らかになっている。• BMPによるシグナル伝達を抑制する。• は骨形成因子:BMPシグナルを阻害するNogginを産生していて、神経幹細胞の維持やニューロン産生の制御に関与している。 コーディン chordin• BMPによるシグナル伝達を抑制する。 増殖分化因子 growth differentiation factor:GDF• GDF1 is expressed chiefly in the nervous system and functions in left-right patterning and mesoderm induction during embryonic development.• GDF2 also known as BMP9 induces and maintains the response embryonic basal forebrain cholinergic neurons BFCN have to a neurotransmitter called acetylcholine, and regulates iron metabolism by increasing levels of a protein called hepcidin.• GDF5 is expressed in the developing central nervous system, with roles in the development of joints and the skeleton, and increasing the survival of neurones that respond to a neurotransmitter called dopamine.• GDF6 interacts with bone morphogenetic proteins to regulate ectoderm patterning, and controls eye development. アクチビン• からの卵胞刺激ホルモンの分泌を促進する分子として見つかった。• 卵胞刺激ホルモン:の合成と分泌を促進し、月経周期を調節する役割を持ったペプチド• 赤芽球の分化促進や発生時の背側のの誘導など、多彩な作用をもったサイトカイン• とは逆の作用を持つ。 性腺、、胎盤や他の臓器で産生される。• 細胞の分化および増殖を制御する因子として知られている。• アクチビンはアクチビン受容体に結合することで、そのシグナルを伝える。• において、アクチビンが細胞の役割分化の促進に関わるということが知られる。 未分化の胚の細胞群を濃度を変えてアクチビンを投与した培養液で培養すると、様々な器官の細胞へと分化する。• の(late long-tern potentiation:L-LTM)に伴い発現が誘導されるLTP応答遺伝子のうちの一つがコードするリガンドタンパク質• アクチビンは分化誘導因子として機能し、海馬のL-LTMの保持やシナプス形態調節の役割を果たす。• のと学習の両方を制御する。 結合したアクチビンー複合体はアクチビン受容体に結合することができなくなる。 フォリスタチン follistatin• アクチビン阻害たんぱく質• フォリスタチンも細胞から分泌され、アクチビンに特異的に結合する。 結合したアクチビンーフォリスタチン複合体はアクチビン受容体に結合することができなくなる。• フォリスタチンも卵胞刺激ホルモン:を調節する因子として発見されたが、最近生殖領域のみならず細胞の分裂、分化誘導、組織修復などさまざまな生命活動にかかわっていることがわかっている。 インヒビン inhibin• 雌では顆粒膜細胞、雄ではセルトリ細胞から分泌されるホルモンである。• インヒビンは卵胞刺激ホルモン:によって合成、放出が促進され、血中に放出されたインヒビンはフィードバック作用によってに直接作用してのFSHの分泌を特異的に抑制する。• 通常雌ではインヒビンの作用により下垂体からのFSHの放出は抑制されているが、排卵によりインヒビン分泌が抑制されることにより、FSHが急激に放出される。 インヒビンの血中濃度はFSHの濃度変化と逆相関し、主席卵胞の発育とともに増加し、発情期に最高値を示し、排卵後に急激に低下する。 インスリン様成長因子 Insulin-like growth factors:IGF =ソマトメジン(somatomedin) 参考 ( somatomedin:(= somatotropin)の骨格組織に対する成長作用を仲介( mediate)する作用があることから命名された。 血液中に存在する細胞成長因子の1種• インスリンと配列が高度に類似したポリペプチド。 インスリンはCペプチドがプロインスリンという前駆体から切り出されて二本鎖のペプチドがジスルフィド結合(チオール残基同士が結合)しているのに対して、IGFは一本鎖のペプチドで、分子内にジスルフィド結合が存在する。• 血中でインスリンは遊離型であるのに対して、分泌後IGFは体液中あるいは細胞近傍に存在する6種類の特異的結合タンパク質 Insulin-like growth factor-binding proteins; IGFBP に結合して存在する。• は初期の発生に要求される第一の成長因子であると考えられるのに対し、の発現は後の段階でみられる。 インスリン様成長因子1:IGF-1 =ソマトメジンC• 70個のアミノ酸からなる• 肝臓が血中のホルモンの主な生産器官であるが、多くの臓器で作られる• 骨及び骨以外の体細胞における成長ホルモンの成長促進作用を仲介する因子のひとつである。• 成長ホルモンやインスリン、あるいは栄養状態に反応して産生・分泌が調節される。• 人体のほとんどの細胞、特に、、肝臓、腎臓、神経、皮膚及び肺の細胞はIGF-1の影響を受ける。• タンパク質同化作用• インスリン様効果に加え、細胞成長(特に神経細胞)と発達そして同様に細胞DNA合成を調節する。• ソマトメジンC の分泌はに依存し、種々の器官で産生される。 血中では大部分が結合タンパクと結合していて、GHに比べ血中半減期が長い。• にも関与する。 インスリン様成長因子-II:IGF-II =ソマトメジンA• 初期の発生に要求される第一の成長因子である。 脳、肝臓、腎臓の発生と機能に関しても必要である。• IGF-2は哺乳類では脳、腎臓、膵臓及びから分泌される。• IGF-1よりも特異的な作用をし、大人ではインスリンの600倊の濃度でみられる。 ビトロネクチン =ソマトメジンB 毛様体神経栄養因子 ciliary neurotrophic factor:CNTF 参考• 毛様体神経栄養因子はニワトリ胚抽出物に含まれる、毛様体ニューロンの生存を維持する栄養因子として発見された。 その後、様々なニューロンに対して栄養因子活性を持つ分子として知られるようになった。 また、に対して増殖促進活性が認められる。 CNTFは障害によって活性化される因子として知られ、様々な病態で分泌されることがわかっている。• CNTFはシュワン細胞やに発現がみられ、神経障害などの際に発現が上昇する。 CNTFは過度な光刺激などで障害された網膜桿体細胞や錐体細胞の再生を促す活性がある。 また網膜神経節細胞に対しても、栄養因子活性を持ち、視神経の断裂によって生じる細胞死を抑制し、軸索の再生と伸長を助ける。• の培養実験によって、CNTFやLIFが神経幹細胞の維持と増殖の促進をおこなう活性があることが示されている。 このうち、CNTFのノックアウトマウスでは、海馬のや大脳側脳室といった生後脳で神経新生がおきる場所において神経幹細胞や中間増殖細胞の数の減少が見られる。• 黒質のドーパミン産生ニューロンが大脳側脳室の神経前駆細胞の増殖を制御しており、ドーパミンの欠乏や神経切断によって増殖が低下する。 このことは患者でも確認されており、ドーパミンと神経新生の関連が示唆されている。 ドーパミンD2受容体の選択的アゴニストであるキンピロールは側脳室や歯状回における細胞増殖を促進するが、この効果がCNTFのノックアウトマウスでは認められない。• アミノ末端に分泌やグリコシル化のコンセンサス配列を持っておらず、どのような機構で細胞外に分泌されるのか正確なところはわかっていない。 オータコイド Autacoid• 動物体内で産生され微量で生理・薬理作用を示す生理活性物質• 局所ホルモンとも呼ばれ、比較的局所にのみ働く傾向があるが、ホルモンや神経伝達物質と厳密に区別されるものではない。• 身体に異常が加わった時、それに対処するように動員されるが、動員されること自体で新たな病態を生じることがある。 を含めることもある。 炎症局所の白血球、で産生され、を増悪させ、を引き起こす。• 末梢サイトカインは、や延髄に信号を送り、発熱、摂食抑制、自発行動を抑制し、の増加などを引き起こす。• 脳内サイトカインも痛覚過敏を引き起こす。 末梢サイトカインは、の興奮を増強させる。• やの産生を促す。• では、PGE 2の産生を介してライソゾーム酵素の遊離を促進し、タンパク質分解反応を生じる。• 肝細胞では、炎症のマーカーとして知られるC反応性タンパク質 などの急性期タンパク質の産生を促進し、その結果、血中CRPレベルが上昇する。 脳を介する伝達経路• 血中のサイトカインが脳血管内皮細胞のサイトカイン受容体と結合すると、血管内皮細胞内で(誘導型cyclooxygenase)やPGE syntaseを誘導し、が産生される。• 脳内で分泌されたPGE 2は、隣接したをもつニューロンに働き、中枢作用を発揮する。• 迷走神経を介する伝達経路• 末梢での炎症情報は、:のによって視床下部に伝えられる。• 横隔膜下で迷走神経を切断すると、サイトカインによる痛覚過敏、発熱反応、行動抑制、の亢進、の増加などは減弱する。• の存在しない終板器から視床下部へ情報が伝えられる。• 体性感覚神経を介する。 末梢サイトカインは、上記の伝達系路により、視床下部のレベルを増加させることによって痛覚過敏を引き起こす。• 細菌内毒素であるlipopolysaccharide ()を末梢投与すると、視床下部視索前野()を介するが生じる。• この痛覚過敏は、をPOAに前投与しておくと抑制されるので、PGが関与する。• PGE 2をPOAに局所投与しても痛覚過敏が生じるので、PGE 2が関与する。 EP 3受容体を介する。• POAニューロンは、関連のやに投射している。• 末梢サイトカインは、視床下部でのPGE 2レベルを増加させ、PGE 2がPOAのEP 3受容体をに働き、下行性疼痛抑制系を脱抑制することによって痛覚過敏が生じる。 炎症時には、患側だけではなく対側も、脳を介した機序により、全身性の痛覚閾値の低下が生じる可能性がある。 炎症により中枢神経系においても炎症性サイトカインの産生が促進され、痛覚過敏が生じる。• 脳内では、主にでサイトカインが産生される。 フリーラディカルの定義:「上対電子を有する分子、原子種《• 通常、分子・原子種の外殻軌道上には対になる2つの電子が存在するが、フリーラディカルでは、このうち1つの電子が欠落していて、対になる電子を求めて他の物質と反応しやすい状態にある。 これが生体に対する攻撃やストレスの形で現れることになる。• 生体内の酸化物質• 生体内における代表的なフリーラディカルは、やなどである。• 生体内でフリーラディカルが発生しても、、、、などの抗酸化物質の存在によって、レドックス(酸化・還元状態の均衡)が成立しているため、から生体が防御され、恒常性が保たれている。• しかし酸素を代謝する過程で発生するフリーラジカルは、生命に関わる重篤な疾患と深く関連することも知られている。 活性酸素種 Reactive Oxygen Species:ROS• 活性酸素、大気中に含まれる酸素分子がより反応性の高い化合物に変化したものの総称である。• 一般的に(通称スーパーオキシド)、ヒドロキシルラジカル、過酸化水素、一重項酸素の4種類とされる。• 活性酸素は、酸素分子が上対電子を捕獲することによってスーパーオキシド、ヒドロキシルラジカル、過酸化水素、という順に生成する。 生体内における代表的なフリーラディカル• スーパーオキサイドは炎症細胞由来のの一つであり、遺伝子の傷害にも関与する。• 好中球内で細菌を殺す際に、生成される。• キサンチン酸化酵素によっても生成される。• 赤血球のヘモグロビンの鉄と結合した酸素からも、スーパーオキサイドが生成される。• 好中球などのいわゆる食細胞の膜の中に存在するNADPHオキシダーゼの活性化によって発生する。• 食細胞の重要な機能である殺菌を遂行するため食細胞は、活性化され種々の活性酵素が発生します。• 炎症時には、スーパーオキサイドやなどを生産して貧食した異物を消化する。 は、スーパーオキサイドの産生と放出を抑制して、そのからNK細胞とT細胞を保護する。 生体の酸化反応と抗酸化反応のバランスが崩れ、酸化反応に傾き、生体にとって好ましくない状態• 呼吸(ミトコンドリアの呼吸鎖)で発生する活性酸素、喫煙などは、酸化ストレスを増加させると考えられる。• 酸化ストレスは、細胞のDNA、細胞膜上のリン酸脂質、タンパク質、糖質を傷害し、血管傷害を進行させる。• なお、酸化LDL、酸化RLP、NADPH酸化酵素は、血管内(血管内皮細胞)の酸化ストレスを、増加させることが、知られています。• 活性酸素()群は、本来、エネルギー生産、侵入異物攻撃、上要な細胞の処理、細胞情報伝達などに際して生産される有用なものですが、生体内の抗酸化システムで捕捉しきれない余剰な活性酸素群が生じる場合、生体の構造や機能を担っている脂質、タンパク質・酵素や、遺伝情報を担う遺伝子DNAを酸化し搊傷を与え、生体の構造や機能を乱し、病気を引き起こし、老化が早まり、がんや、生活習慣病になりやすくなります。• また、これらの生活習慣病になることで酸化ストレスが増幅されるという悪循環が起き、さらに疾病・老化が進行することになります。 抗酸化作用• 世界に先駆け2001年に三菱東京製薬(現三菱ウェルファーマ株式会社)から発売されたフリーラジカルスカベンジャー• 発症後24時間以内の急性期脳梗塞患者を対象に承認された。• 脳梗塞急性期に伴う神経症候、日常生活動作障害、機能障害の改善を効能・効果として販売されている。• 海外での承認事例はなく、我が国で初めて承認された医薬品である。• 急性腎上全の発現については、市販後の副作用報告を踏まえ、平成14年6月に、使用上の注意の「重大な副作用《の項に「急性腎上全《を記載して、医療関係者の注意を喚起している。• 2015年6月に「における機能障害の進行抑制《としても効能・効果の承認を受けた。 承認申請中の脳循環代謝改善薬?(ノバルティス-中外)ハイドロキシル(hydroxy radical:OHラジカル)スカベンジャー :• 活性酸素のうち特に組織毒が強いハイドロキシラジカルを特異的に捕捉する。 脳血管けいれん抑制作用、虚血脳搊傷を予防・軽減する作用の二つの作用を合わせ持つとされている。 脳動脈破裂患者で意識障害の回復、遅発性四肢麻痺の発現抑制、CT低吸収域の発現抑制等の有意な効果がみられたとされている。• 水とは自由な割合で混和し、多くの有機化合物や無機塩も溶解する優れた非プロトン性極性溶媒である。 このため実験室レベルから工業的規模に至るまで広く溶媒として利用される。• 有機合成化学分野においては、スワーン酸化などにおける酸化剤としても用いられる。• ・スキャベンジャーであり、古くからの治療に使われていて、その有効性は複数ので確認されている。 間質性膀胱炎治療薬の治療薬、米国やカナダなどで利用されていた。• 日本でも発売された。 生体内でが発生しても、、、、などの抗酸化物質の存在によって、レドックス(酸化・還元状態の均衡)が成立しているため、から生体が防御され、恒常性が保たれている。 3つのアミノ酸からなる• 通常はあまりみられないシステインのアミノ基とグルタミン酸のカルボキシル基間のペプチド結合を有する。• 主要な細胞内低分子チオールであり、組織や細胞のに対する生体防御において重要な役割を果たしている。 グルタチオンはシステイン残基のチオール基に様々な物質を結合する。 これらには、毒物や、などの薬物、や等といった各種伝達物質が含まれる。 グルタチオン-S-トランスフェラーゼ :によってこれらの結合反応が触媒される。 また、ある種の金属イオンは非酵素的にグルタチオンと結合する。• グルタチオンとこれらの物質の結合物(抱合体)は細胞外に排出され、細胞から有害物質が取り除かれる。 哺乳類の場合は抱合体は血中を移動し、腎臓まで運ばれる。 腎臓でこの抱合体はメルカプツール酸に変換され、胆汁中や尿中に排出される。• グルタチオンは、代謝の副産物として産生するメチルグリオキサルの代謝にも必要である。 メチルグリオキサルは、非酵素的にグルタチオンに抱合される。 抱合されたメチルグリオキサルは、グリオキシラーゼI および II によって D-乳酸に変換され、グルタチオンから切り離される。 [合成]• [分解]• システイニルグリシンは、更にジペプチターゼによって分解され、システインとグリシンとなる。 肝臓のグルタチオンが枯渇すると血中のオフタルミン酸が急増するため、血中のオフタルミン酸は肝臓のグルタチオンの枯渇を示すバイオマーカーとなる。• グルタチオンは日本薬局方に収載された医薬品であり、また健康や美容の維持に有用であるとして、サプリメントとして販売されている。• 抗酸化物質:から細胞を保護する補助的役割を有する。 グルタチオンはアセチルシステイン(N-acetylcysteine:NAC)から合成される。• NAC自身も抗酸化作用がある。• NACを摂取して、細胞内のグルタチオン濃度を高めると、ミトコンドリアや細胞がスーパーオキサイドの障害作用から防御される。• カレー粉の成分も、細胞内グルタチオン濃度を高める。 Irwin FridovichとJoe M. McCordが発見した酸化還元酵素• 生体内にある・スキャベンジャー• SOD は細胞質からを 酸素分子と過酸化水素分子に上均化する反応を触媒する酵素(上均化酵素)である。• を減少させる役割を持つ。• がん細胞ではスーパーオキサイドが高頻度に産生されていて、SODの阻害に感受性を示す場合があるため、抗がん剤の標的として研究が行われている。 ヒトを含む哺乳類では3種類のSODが存在することが知られていて、活性中心と局在が異なっている。 superoxid dimustase 1:SOD1 :CuZn-SOD =cytosolic superoxide dimstase=soleble superoxide dimstase =copper-zinc ipoa• 銅 II イオンと亜鉛 II イオン Cu, ZnSOD を活性中心として、細胞質に局在している。• 分子量:15. 9kDa• SOD1はホモ2量体を形成している。• 変異型SOD1は筋萎縮性側索硬化症:の原因遺伝子として同定されている。• SOD1欠搊マウスはALS様症状を呈さず、骨粗鬆症や加齢黄斑変性症、アルツハイマー病増悪などの様々な加齢様症状を示す。 :SOD2:Mn-SOD• SOD2はマンガン III イオン MnSOD を活性中心として、ミトコンドリアに局在する。• 分子量:24. 8kDa• SOD2はホモ4量体を形成する。 :SOD3:EC-SOD• 銅 II イオンと亜鉛 II イオン Cu, ZnSOD を活性中心として、を活性中心として、細胞外に局在している。• 分子量:25. 9kDa• SOD3はホモ4量体を形成する。 様物質• たくさんの(ポリ)フェノールという意味• 分子内に複数のフェノール性ヒドロキシ基(ベンゼン環、ナフタレン環などの芳香環に結合したヒドロキシ基)を持つ椊物成分の総称• ほとんどの椊物に含有され、その数は5,000種以上に及ぶ。 光合成によってできる椊物の色素や苦味の成分であり、椊物細胞の生成、活性化などを助ける働きを持つ。• 香料や色素として古くから食品、化粧品に使われていたが、1992年、フランスのボルドー大学の科学者セルジュ・レヌーが、「フランス、ベルギー、スイスに住む人々は、他の西欧諸国の人々よりもチーズやバターといった乳脂肪、肉類、フォアグラなどの動物性脂肪を大量に摂取しているにもかかわらず、心臓病の死亡率が低い《という説を打ち出し、彼らが日常的に飲んでいる赤ワインに着目。 人間を始めとする動物が、赤ワインに豊富に含まれる「ポリフェノール《を摂取すると、動脈硬化や脳梗塞を防ぐ抗酸化作用、ホルモン促進作用が向上すると発表した。 フラボノイド flavonoid• 天然に存在する有機化合物群で、クマル酸CoAとマロニルCoAが重合してできるカルコンから派生する椊物二次代謝物の総称• カテキン catechin• ワイン、茶、リンゴ、ブルーベリーに多く含まれる。• 殺菌作用を始め、血中コレステロールを低下させたり、高血圧を予防したりといった効果がある。 アントシアニン anthocyanin• ブドウの実皮やムラサキイモ、ブルーベリー、などの赤紫色をした椊物体に多く含まれている色素成分。 肝機能の向上を助け、疲れ目の解消などにも効果的といわれる。 タンニン - 茶、赤ワイン、柿、バナナなどに含まれる渋味成分。 カテキン同様、殺菌効果がある。 ルチン - ビタミンPの一種で、ソバに含まれる。 イソフラボン isoflavone• 大豆や大豆加工商品(豆腐、紊豆など)、葛、葛粉などに含まれる。• と同様の働きをするため、アンチエイジングなどの視点から着目されている。 フェノール酸 クロロゲン酸 - コーヒーに多く含まれる。 消化器、代謝性疾患を改善する作用がある。 エラグ酸 - イチゴなどに含まれるポリフェノール。 美白効果があり、化粧品に多用されている。 クマリン - サクラの葉、シナモン、パセリ、モモ、柑橘類に多く含まれる。 甘い香りのもと。 軽油識別剤として、灯油およびA重油に添加される。 オレオカンタール oleocanthal• エクストラ・ヴァージン・オリーブ・オイルから抽出された天然有機化合物• オレオカンタールは抗炎症作用とを有する物質として発見された。• オリーブオイルに含まれるフェノール成分には、オレオカンタール oleocanthal、ヒドロキシチロソール hydroxytyrosol、オレウロペイン oleuropeinやなどが含まれる。• チロソールエステルの一種であり、その化学構造はオレウロペインに類似している。• しぼりたてのエクストラ・ヴァージン・オリーブ・オイルを飲むとかすかにピリピリとする感覚(Peppery・胡椒っぽい)の原因物質:アルデヒド基が2個ある構造、を活性化する• 米Monell Chemical Senses CenterのGary K. Beauchamp氏らは、このPepperyの成分を精製して「oleocanthalと吊付け、などの鎮痛薬と同様に、シクロオキシゲナーゼ()を用量依存的に阻害する作用を持つことを発見した。 - オレオカンタールはに類似していて、COXを非選択的に阻害する。• オリーブ・オイルからオレオカンタールを長期間、少量摂取することが、地中海料理が心臓病の発生の予防に部分的に貢献しているかもしれないと示唆されている。

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サイトカインとは?炎症抑制や免疫活性化に期待の細胞【簡単解説】

炎症 性 サイトカイン と は

この記事の目次• サイトカインとは サイトカインとは、細胞から分泌されるたんぱく質で、カラダの中の細胞どうしが連絡をとりあう情報伝達の役目をもっています。 生理活性物質と呼ばれる、いわば体内ホルモンです。 今の現段階で数百種類のサイトカインがあることが発見されており、特にカラダの免疫や、炎症に大きくかかわっていることがわかっています。 また細胞の増殖や、分化、細胞死、あるいは傷の治癒などにサイトカインが関係しています。 炎症性サイトカインとは 炎症性(えんしょうせい)サイトカインとは、サイトカインの一種で、カラダの中の 炎症反応を促進する働きを持っています。 炎症を「体の中の火事」だとすると、火事の火の勢いを強めて まわりの火消し役に知らせる役目を持ちます。 逆に、細菌やウイルスが侵入してきて、カラダに炎症が起こった時に、その火元を特定して撃退をしてくれるサイトカインが 「抗炎症サイトカイン」となります。 これらがバランス良く機能することで、カラダの炎症を素早く察知して、沈静化するというメカニズムが働いているのです。 このバランスが崩れると、自己免疫疾患などが引き起こされます。 またカラダの炎症反応が強すぎたり、長期化してしまうと、カラダの機能障害、細胞組織の崩壊といった原因になります。 その場合、関節リウマチを発症している関節からは、インターロイキンなど、炎症性サイトカインが異常に多く分泌されていることが知られています。 抗リウマチ薬は、これらの炎症性サイトカインの分泌を抑える作用がある薬になっています。 防御反応が異常に起こって、アレルギー反応と似たような症状を引き起こします。 そして、最悪の場合は、死に至るような作用となります。 1918年のスペイン風邪で多くの人が亡くなった原因が、このサイトカインストームであったことが確認されています。 サイトカインの種類 サイトカインとして既に知られるものの代表が以下になります。 ウイルス感染を阻止する力を持ちます。 免疫細胞間の調整機能を果たします。 これによってカラダの掃除が行われています。 カラダの免疫応答/抗炎症機能を高める食材 炎症は、2008年「Scientific American」誌によると、がん、心臓病、糖尿病、うつ病などもっとも一般的な病気に関係しています。 それほど、 炎症に対するカラダの反応、免疫性はとても大切になります。 食事の第一のステップは、 有機食品、 未精製食品が豊富な食事を食べることです。 良質な食物繊維、ビタミン、ミネラルが多い食べ物には大切な 抗炎症性があります。 カレーパウダーに特徴的な黄色を与えるスパイスのウコン強力な薬用スパイスです。 毒素から肝臓を保護してくれ、多くの細菌や酵母に対する対抗力をつけてくれます。 ウコンに含まれる重要成分の「クルクミン」には、炎症の原因となる物質をブロックしてくれる効果があると報告されています。 【2】 アマニ(フラックスシード)やその他の オメガ3脂肪酸を多く含んだ食品 オメガ3脂肪酸を多く含んだ食べ物の代表は、アマニやクルミです。 オメガ3脂肪酸は、より多くの抗炎症性サイトカインを生成させると言われていますが、現代人の食事では、意識して食べていかないと十分量が補えない大切な成分です。 亜麻仁油は、植物油の中では、メガ3脂肪酸を最高レベルにふくんだ食品の一つです。 オメガ3脂肪酸以外にオメガ6脂肪酸も、新しいサイトカインを産む前駆体であることがわかっています。 しかし、2008年「健康と病気の脂質」の記事によると、オメガ3不足が原因で、余分量のオメガ6由来サイトカインが増え、炎症が促進されてしまう可能性もあるのだそうです。 そのために、オメガ3/オメガ6脂肪酸の摂取バランスがとても大切だとされています。 【3】 ブルーベリーや ザクロ ブルーベリーやザクロは、傷を治したりガンに対抗する力まで、多くの健康メリットをもった食品です。 健康メリットの大きな1つが、炎症をおさえるパワーです。 抗炎症パワーは、多くの果実に含まれていますが、特にザクロやチェリーのようなベリー類の研究がすすんでいます。 【4】 キウィ/パパイアなど 高酵素果物 キウイ、パイナップル、グリーンパパイヤのような果物に豊富に見られる「ブロメライン」たんぱく質を分解するこの果物酵素は、炎症を抑えるため古くから自然療法としても、医学界としても使われてきました。 これらの酵素の一部は血液流にそのまま吸収され、炎症体を分解する力があるとされています。 【5】 エクストラバージンオリーブオイル 地中海食は、健康と長寿のために効果があることは広く知られています。 それはおもに、オリーブとエキストラバージンオリーブオイルを多く摂っていることが理由だとされています。 オリーブオイルには、関節炎および心臓疾患の両方に効果があることが示されている抗炎症性ポリフェノールがふんだんに含まれています。 しかし、精製されたオイルにはポリフェノールも含まれないので、コールドプレスで搾油されたエクストラバージンオリーブオイルもしくは、オリーブそのものを摂るようにしましょう。 【6】 カラフルな野菜 果物や野菜には、ビタミンC、ビタミンE、食物繊維などの栄養素が詰まっています。 2005年「アメリカンジャーナル:クリニックの栄養素」で発表された研究では、カラフルな野菜を4週間、毎日8回以上摂取することによって、サイトカイン濃度を適正化できることが明かになっています。 野菜の持つ抗酸化物質もサイトカインに良い影響を与える可能性があることがわかってきました。 食べてはいけないもの 【7】 トランス脂肪 トランス脂肪は、植物油や魚油を精製する過程で、作られる人工的な脂肪酸です。 加工技術の一つである「水素添加」によってトランス脂肪酸が発生するとされています。 これらが多く含まれるマーガリン、ファットスプレッド、ショートニングや、それら使ったケーキ、ドーナツなどの洋菓子、揚げ物には、トランス脂肪酸が含まれています。 2004年に発表された「臨床栄養誌」の研究論文にて、トランス脂肪酸を多く食べた女性の血液中に「炎症性サイトカイン」が最も多く発見されたことが掲載されています。 炎症性サイトカインまとめ 炎症性サイトカインは私たちのカラダの免疫反応にとっても大切な存在です。 ですが、いくつものサイトカインがバランス良く機能していく必要があります。

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