日本のクワガタムシ♂の見分け方 » クワガタ・カブトムシ飼育情報：月夜野きのこ園
形態 [ ] 体長はが18. 8 - 111mm、が21 - 54. 5mm。 生息地域（亜種）や個体差によって大きさに幅があるが、110mmに達する野生個体 オス が見つかっているのはクワガタムシ科の中でも最大級の大きさである。 体型は平べったく幅広く、体色は黒から黒である。 オスの大アゴは太く平べったく根本にある大きな内歯が一対と状の小歯を持つ。 小型個体では小歯が消失していることもある。 足は短く、前足は幅広くやや内側に曲がっている。 メスや小型オスでは背面のが強く、にはうっすらと点でできている弱い縦スジが見られる。 メスの腹には細かい黄色の毛がある。 上翅（背中）がツルツルとした感じがする（ぼやけたスジがある）。 が先端に向かって湾曲しながら広がって行く形をしている。 小さなサイズになると小さい突起が目立たなくなり、より光沢が増す。 分布 [ ] 、、、、、、、、、、、、 本種はかつてにと呼ばれる大陸でし、南と北の2方向に分布を拡大したと考えられている。 南へ向かったはその後のや氷河期後のによる島々の成立とともに分断され、の島々でしたと考えられている。 北に向かった個体群はさらにを進み、経由およびを経由してに たどり着いたと考えられている。 生態 本州のヒラタクワガタ [ ] 低地から山地までのや照葉樹の森林に生息している。 生息数は、日本の東日本などではやや少ないが西日本ではやや多い傾向にある。 の高い環境を好むようで、日本ではや河川近くの林などで多く生息している。 はであり、広葉樹や一部の照葉樹の樹液をとしている。 樹木のなどに隠れて生活している。 成虫でのは1 - 3年である。 南方に生息する大型亜種では、昼間であってもオスがやメスを争っている姿が見られるという。 気性は荒く大顎で挟む力は強烈であり、この大顎が凶器となってオスがメスを殺すことも多いため飼育には注意が必要である。 大型亜種はその気性の荒さと体格のため、他の甲虫との戦いでは優位に立ちやすい。 但し、体表の硬さと力の強さの反面鈍重なため敏捷性には欠ける。 全く飛べない訳ではないが飛翔性は低くめったに飛ばないので生息範囲を拡げにくい。 ただし、コクワガタの様に落下することは少ない。 ） は広葉樹の立枯れの地中部や倒木の下部などにし、は約1ヵ月ほどでする。 は、ややが高く菌糸などによって腐朽の進んだの中で生活しその朽木を食べて育つ。 幼虫期間は約1年である。 になるためにを作り、約1ヵ月かけて蛹となる。 蛹から約1ヵ月ほど経ってからする。 さらに羽化から約1ヵ月ほど経ってから蛹室を出て活動を開始する。 近年外国原産の亜種や別地域の日本産亜種が自然に放され、別亜種どうしの交配種が数多く確認され日本元来のヒラタクワガタへの遺伝子汚染やへの影響が懸念されている。 この節のが望まれています。 25にされ、日本では12亜種が特定されている。 また、未特定のも確認されていて今後も整理されると予想されている。 ヒラタクワガタ（原名亜種） Dorcus titanus titanus Boisduval, 1835 北東部、、、。 オス32 - 99. 5mm、メス36. 5 - 52mm。 体表は艶消し。 身体はやや細いが頭部と大腮は太く、内歯下がり固定の産地が多い。 基準産地がスラウェシ北東部・メナド（Manado）のためメナドヒラタクワガタ、また単にオオヒラタクワガタとも呼ばれる。 パラワンオオヒラタクワガタ D. palawanicus Lacroix, 1984 、バラバック島、ブグスク島。 オス35 - 111. 3mm、メス42 - 54. 5mm。 最長の亜種。 またドルクス属では最大の種である。 大腮は非常に長い。 westermanni Hope, 1842 北東部、南部、南部、、西部 - 南部、、南部、東部、東部。 オス36 - 89mm、メス30. 8 - 39. 8mm。 国内では一般的に亜種名から「ウエスターマンヒラタ」とも呼ばれている。 fafner Kriesche, 1920 （）、北部、北部、北部。 オス32 - 89. 5mm、メス29 - 38mm。 インドヒラタとの生息の境界がはっきりしていないため ラベルの信憑性が疑わしいことも一因 、両者を同一亜種とみなす意見もある。 typhoniformis Nagel, 1924 北西部、、北部、東部。 オス31. 5-80mm、メス32 - 34mm。 platymelus Saunders, 1854 D. platymelus 中部 - 東部。 オス35. 8 - 82mm、メス33. 6 - 40. 3mm。 ホンドヒラタとツシマヒラタの中間的な体型で大腮もやや長い個体群が多いが地方によってかなりの変異がある。 sika Kriesche, 1920 本島、。 オス29. 5 - 71. 2mm、メス33 - 35. 3mm。 大腮は太短く先端は強く湾曲する。 nobuyukii Fujita, 2010 、、。 オス32 - 98mm、メス31 - 46mm。 体表の光沢はやや強いまたは普通。 大腮はやや太い〜太い。 内歯の位置は基部寄り（内歯下がり）で安定しており、内歯上がりの個体は確認されていない。 この亜種内ではマレー半島産が最も幅広く大型でスマトラオオヒラタクワガタの内歯下がり個体に似る。 ニアス島産は安定して細く、大型の個体は少ない。 ボルネオ産は細い個体から非常に幅広い個体まで変化に富むが幅広い個体でも大腮は太くない。 ） D. yasuokai Fujita, 2010。 オス32 - 102. 5mm、メス31 - 52mm。 大型個体でも体表の光沢は強い。 全亜種中で最も横幅が広く厚みがあり大腮も最も太い。 個体差による内歯の上下が激しく、同じ産地で内歯上がりと内歯下がりの両個体が得られることが多い。 スラウェシオオヒラタクワガタ D. typhon Boileau, 1905 北部 - 東部、、。 オス32 - 104mm、メス30 - 41mm。 体表は艶消し。 大腮はやや細長い。 フィリピンオオヒラタの内歯上がりとよく似ているが頭楯の形状の違いで見分けられる。 以前はスラウェシ、フィリピン、スマトラの内歯上がりの個体はssp. typhonと位置付けられていた。 imperialis Fujita, 2010 北部（、、、、、）。 オス32 - 105mm、メス30 - 41mm。 体表の光沢は弱い。 現在はこれらの島の個体は全て同一亜種という位置づけだがマリンドッケ島、シブヤン島、ルソン島北部は内歯下がり固定、ルソン島南部は内歯上がり固定である。 一方でサマール島、レイテ島の個体は内歯下がり〜中間内歯が現れ、ルソン島北部と南部の個体群の生息場所の境界に当たるのネバ・ビスカヤ州では内歯の位置は不安定な傾向にある。 mindanaoensis Fujita, 2010 南部（、、、タウィタウィ島）。 オス32 - 104mm、メス30 - 41mm。 大腮はやや長い。 体表の光沢は普通またはやや弱い。 daitoensis。 オス23. 5 - 53. 5mm、メス21 - 33mm。 日本最古の亜種。 castanicolor 、北部（遼寧省）、、、など。 オス31 - 81. 4mm、メス30 - 42mm。 日本最長の亜種（飼育・野外）。 朝鮮半島の個体はファソルトヒラタと呼ばれ別亜種にされており、ツシマヒラタより体や大腮が細長い事から新たに本亜種に分類されたが研究者によってツシマヒラタのシノニムまたは地方変異のカテゴリに入るという意見もある。 tatsutai Shiokawa, 2001 （壱岐、長島、大島）。 オス31 - 81. 4mm、メス30-42mm（野外）。 体や大腮はツシマヒラタよりやや太短い。 karasuyamai Baba, 1999。 オス30 - 78mm、メス24. 5 - 38mm。 体や大腮はツシマヒラタよりやや太短い。 takaraenis Fujita et Ichikawa, 1985 、。 オス32 - 70mm、メス34 - 35. 5mm。 体は太く厚く大腮は太短い。 elegans Boleau, 1899 の5島。 オス23. 5 - 75mm、メス28. 5 - 43mm。 tokunoshimaensis Fujita et Ichikawa, 1985 （奄美群島）。 オス31 - 78. 5mm、メス25 - 43mm。 okinoerabuensis Fujita et Ichikawa, 1985 （奄美群島）。 オス26. 5 - 65mm、メス25 - 35mm。 okinawanus Krieshe, 1922 の16島。 オス28 - 71. 5mm、メス25 - 37mm。 sakishimanus。 オス28 - 79mm、メス25 - 30mm。 体は太く幅広く大腮も太い。 ヒラタクワガタ D. pilifer Vollenhoven, 1861 本州（以南）、、、、他14島。 オス19 - 75mm、メス18. 5 - 41mm。 hachejoensis Fujita et Okuda, 1989 （伊豆諸島）。 オス23 - 60mm、メス22 - 33mm。 本種に近縁な別種 分岐図 [ ] を解析した結果、の順序が明らかとなっている。 ヒラタクワガタ（原名亜種） スマトラヒラタクワガタ パラワンオオヒラタクワガタ 日本産ヒラタクワガタについて [ ] この節のが望まれています。 「ヒラタクワガタ」という名称は、日本に広く分布する亜種 Dorcus titanus piliferのとしての印象が強いが分類学上では日本産亜種、外国産亜種を含めた「」の和名とされている。 現在でも、分類等については研究者によって意見が分かれるところである。 体長はオスの場合、大アゴを含めて24から75ミリメートルに達する。 対馬、壱岐、先島諸島などの亜種ではさらに大きくなる。 黒から黒褐色の頑強で平たい身体を持ち、大顎も他のクワガタに比べると薄く平たい。 この体型がヒラタクワガタの語源と思われる。 に次いで [ ]飼育が容易であり、 だけも数多くの亜種が存在するため飼育でもでも愛好者が多い。 でヒラタクワガタと呼ばれる種群は、近年の五箇浩一と現代のクワガタ飼育技術の草分けである昆虫研究家の小島啓史が共同で行ったに基づくにより現在 ホンドヒラタなどと仮称 [ ]されている原名亜種群と、北部と西部の一部に産する本土型の ツシマヒラタ（ツシマ系ホンドヒラタと仮称）の混生群を指している事がわかってきた。 内歯から小歯の間に一連の鋸歯を備えるが小型個体では消失する。 頭楯は幅が広く中央部が緩やかにくぼむ。 ツシマ系ホンドヒラタのオスの大アゴは細長く、ほぼまっすぐで先端のみ湾入する。 第一内歯と小歯の間には一連の鋸歯があるが小型個体では消失する。 頭楯はホンドヒラタより狭く両端がやや突出し、中央部はやや強くくぼむ。 褐色ホンドヒラタとツシマ系ホンドヒラタでは、内歯の位置は体長によって変化しない。 近年70ミリメートルを大きく超えが中央部付近にあるオスが本州各地で発見されているが、五箇と小島がをもとに調べた範囲では部に産するサキシマヒラタや外国産ヒラタクワガタの遺棄個体であることが確認された。 従って従来の知見通り九州・・と周辺島嶼に元々産するホンドヒラタは第一内歯の位置が体長によって上下しない点が特徴と思われる。 ホンドヒラタは本州・四国。 九州・・・に産するが、伊豆諸島の内産はハチジョウヒラタとして別亜種とされる。 この亜種には第一内歯が大アゴ先端に近づくオスが存在するため、ホンドヒラタとは別亜種とされるようになった。 また、遺伝的に識別できるツシマ系本土ヒラタの分布は九州の北部と山口県の北西部のみから知られる。 ただし、形態的には山口県南部から福岡県北部にかけて生息しているヒラタクワガタの一部がツシマヒラタの様に第一内歯が大アゴの根本付近に位置し、体全体が細め。 甑島列島の個体にもこの特徴が現れている。 通常、同所的に二群の昆虫が存在するとき、その二群は別種とすることが多い。 ホペイオオクワガタはかつてクルビデンスオオクワガタの亜種とされたが、同所的に産することが確認され現在は別種扱いになっている。 ホンドヒラタとツシマ系ホンドヒラタを全域のヒラタクワガタ・オオヒラタクワガタ群の中に置いてミトコンドリアDNAを元に分子系統樹を描くと、どちらも本土のチュウゴクヒラタの子孫に当たることがわかっている。 しかし分布経路は大きく異なり、ホンドヒラタがタイワンヒラタ・サキシマヒラタ・ハチジョウヒラタの子孫系でツシマ系ホンドヒラタはチュウゴクヒラタと産ヒラタクワガタ・ツシマヒラタの子孫にあたる。 チュウゴクヒラタからわかれた点ではどちらもオオヒラタ群ではなく中型のヒラタクワガタ群と見なせるが、五箇と小島が行った東南アジア各地のオオヒラタ群との試験ではツシマヒラタおよびツシマ系ホンドヒラタのみにオオヒラタ群との継続妊性が確認された。 つまりだけから見るとツシマヒラタとツシマ系ホンドヒラタはオオヒラタ群と近縁と見なせる。 この様にホンドヒラタとツシマ系ホンドヒラタは別種としてよいだけの分布経路・ミトコンドリアDNAの相違・妊性の違いなどがあるが、日本のヒラタクワガタのタイプ標本が紛失していることから敢えてこの二群を別種として再記載する試みはによってまだ行われていない。 こうしたヒラタクワガタ類の地域変異やその分布の成立要因に関して、小島啓史は野外での生態観察や累代飼育によって得られた情報によって次のような仮説を展開している。 日本周辺に存在するオオクワガタは一亜種だけだが、これはこの亜種が流木経由で分布を広げにくい「内陸型」のクワガタだからと考えられる。 日本と朝鮮半島産オオクワガタは同じ亜種だが日本産のヒラタクワガタは沖縄では島嶼ごとに分化が進み、島ごとに数万年から10数万年の開きがある。 これに関してヒラタクワガタ群の幼虫が過湿状態に強い地下生活者であったため経由で分布を拡大できる「低湿地型」のクワガタだったからと仮定している。 日本周辺のヒラタクワガタ群はの終わりごとに周辺から北上してその時々に達した地域を足がかりに分布域を広げたが、出身のためが冬期零度以下の温度に耐える耐寒状態になれないためを超えて分布を広げた形跡はない。 そのため氷河期がくると分布域を南下させる必要が生じ、日本周辺には波状に侵入を繰り返した結果と思われる細分化した群が見られる。 日本周辺のヒラタクワガタ群は亜種間によっては10 - 100万年というが進んでおり、氷河期とを調べるのに最適な標本であると考えられている。 2008年には雌雄同体の個体が山口県で見つかっている 脚注および参考文献 [ ]• BioLib. 2011年5月2日閲覧。 岩淵けい子 2009-07-31. 2017年6月12日閲覧。
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