ねえ今あの子のこと見てたでしょ。 いけないおねえちゃんの姦詐

のくす牧場 : SS 書庫

ねえ今あの子のこと見てたでしょ

ほぼ日刊イトイ新聞 -新宿二丁目のほがらかな人々。 新宿二丁目のほがらかな人々。 おねぇ言葉や裏声とかで語る別角度批評。 二丁目の30男3人、椎名林檎を語る。 ヒデ 多いよねー。 テツ クリスマスパーティーとか、 お店の何周年とかで、 女装して、唄ってたりするよね。 エンゾ プッチモニとかもさー、 下手したらあの衣裳って、 ドラァグクイーンすれすれだもんね。 カラオケとかは? テツ カラオケではねえ、んもう〜、みんな歌ってる(笑)。 エンゾ みんなじゃないでしょ! テツ 僕は全曲歌えるもん。 ヒデ あんただけでしょ! エンゾ 椎名林檎はとってもうらやましい子なのよ。 自分の好きなことを マニアックにやっているのに なおかつそれが売れちゃってる。 やっぱり売れる人っていうのは それなりに最初の段階でリサーチして 今の世の中の流れとかつかんで 自分の好みじゃなくても、 どっちかって言ったら 売れる範囲の中から 自分の好みを見つける、っていうふうに やるのが多いんだと思うんだけど。 ヒデ ユーミンみたいな? テツ あれはリサーチしすぎて 結果出ちゃったね。 ヒデ でも二丁目の人でユーミン好きな人って とっても多いよ。 エンゾ ユーミン、みゆき、マッキー。 一同 多いよね〜〜〜! テツ そういえば椎名林檎がユーミンのを 1曲カバーしたよね。 「翳りゆく部屋」っていうの。 自殺する歌。 ヒデ うわぁ、ぴったり(笑)。 テツ そのもの(笑)。 椎名林檎って歌謡曲も好きでしょ。 エンゾ 「ザ・ピーナツ」もカバーしてたよ。 「東京の女」っていうの。 ヒデ ピンクレディもやってたよね。 テツ 去年の学園祭ツアーで「UFO」やってた。 あのツアーはノリがよかった! ライブハウスのノリでねー。 それが今回のツアーになかったのよ。 ありとあらゆる手を尽くして ようやく手に入れたみたいな。 やっぱりなんかあの子の 声の空気感みたいなのを感じたかったから、 あの子ほんとにライブの子だと思うから。 エンゾ 歌はねえ、ほんとにうまいよね。 テツ でもバックバンドがすっごいヘタなの(笑)。 それがムチャクチャ気になった。 「ロッキングオン」にさ、 「今、ワタシの音楽にすごい興味がある人は、 ワタシがどうやって死んでいくのかに すごい興味があるんだろうなあと思う」 っていうのが載ってて、おかしかった(笑)。 すっごいそのとおりだなあと思って。 テツ あの子、体弱いしー。 ボクといっしょで……。 ヒデ あんた体脂肪率36パーセントでしょ! エンゾ 痛風・糖尿! ヒデ そっか。 弱いのか。 エンゾ それとは違うでしょ!(笑) テツ 違うけどー、生き急いでる感じしない? あの子。 ヒデ あるある。 テツ 曲とか聴いててもそうだし、 ライブを見ててもそうだし なんかすごい生き急いでるなって感じがする。 危機感で聴いてる(笑)。 テツ 「見とかなきゃー、リアルタイムで」みたいな。 10年後の椎名林檎がどうなっているのかっていうのが 想像できないから、 今の21歳の彼女を見なきゃいけないなあ、と。 エンゾ やっぱりあのあぶなっかしい感じがいいんだよね。 椎名林檎ってホント、生もの! テツ 賞味期限がいつ切れるかわかんない、 賞味期限が書いてない生もの。 だからねえ、早めに食っとかなきゃっていう(笑)。 ヒデ いい男といっしょ! テツ ねー! エンゾ でも林檎って、もうすでに 今の段階で相当あぶなくない? ヒデ こないだのが、最後のコンサートだったのかも!(笑) テツ そうそう。 だから行かなきゃいけなかったの。 エンゾ それに来年再来年も ずっとテンション高く好きでいるかわからないし。 ヒデ みんな飽きっぽいもんねー。 テツ みんなって誰? それはアンタでしょ! ボクは飽きっぽくないもん。 エンゾ そう言いながら最近オトコ変えたの誰!?!? テツ だって飽きたんだもん。 ヒデ& エンゾ アンタってば…………。 2000-07-02-SUN 戻る.

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P母「あの子、ちゃんとした生活してるかしら?」

ねえ今あの子のこと見てたでしょ

「え、小中学校の時の友達と会う?」 いつものように、寝る前にみゆきと電話をしていた時のことだった。 『うん、そうなの。 この前、街でバッタリ会って。 そういう話になったの』 「そうなんだ」 『それでね……輝臣くんも一緒に来てくれる?』 「えっ?」 『その子たち、私に彼氏が出来たって言ったら、すごく見たいって言われて……』 「ああ、そうなんだ。 良いよ」 『本当に?』 「うん。 せっかくのお誘いだしね」 『ありがとう、輝臣くん』 それから、もうしばらく話して、通話を終えた。 「みゆきの友達か……どんな子たちだろ」 少しばかり気になりつつ、俺は眠りに就いた。 俺とみゆきが食べている所に、鈴木もやって来た。 太郎の奴が、今日は他の男子と食べるらしいから。 「うん。 今度の日曜日、輝臣くんと一緒に会いに行くの」 「へえ、そうなんだ。 仲良かったの?」 「そうだね、それなりに」 「そうなんだ」 鈴木はニコリと微笑む。 「あ、ごめん。 ちょっとおトイレに行って来るね」 そう言って、みゆきは席を立つ。 「ねえ、倉崎くん」 「ん?」 俺はみゆきの手作り弁当を食べながら鈴木を見た。 「みゆき、大丈夫かな?」 「どうして?」 「ほら、あの子、昔から地味でブスだって言われていたんでしょ? もしかして、いじめられていたんじゃないかな?」 「いじめ……」 「あ、ごめん。 あたしが言えた口じゃないよね……」 鈴木はズーンとへこむ。 「大丈夫だよ。 鈴木はもう、みゆきの親友だから。 みゆきも、鈴木のことが大好きって言っていたよ」 「そ、そうなんだ……」 鈴木は頬を赤らめて言う。 「……って、話を戻すけど。 みゆきは友達って言っているけど、本当は違くて、無理やり呼び出されたんじゃない? 地味子だったくせに、一丁前に彼氏なんか作って……みたいな」 「否定したいけど……」 思えば、俺はみゆきの過去をあまり知らない。 だから、そういった可能性も否定し切れない。 「二人とも、どうしたの?」 俺と鈴木は同時にハッとする。 いつの間にか、みゆきが戻って来た。 「いや、何でもないよ。 ただ、みゆきの弁当はいつも美味しいなって言っていたんだよ」 「そ、そうそう。 あたしも一口もらっちゃおうっと」 「良いよ」 みゆきは笑顔で弁当のおかずを鈴木にあげる。 俺はそんなみゆきの横顔を見つめつつ、少し不安な気持ちになっていた。 「ごめんね、みゆき。 あたしまで付いて来ちゃって」 「ううん、大丈夫だよ。 そういえば、国見くんは良いの?」 「ああ、良いの、良いの。 あいつうっさいから。 もう別れようかなぁ」 「その方が良いよ。 だってあいつ、前にLINEで俺に『俺の毎晩のオカズは英美のちっぱいだ!』って言っていたから」 「あのバカ……ふざけんなし」 そう言いつつも、鈴木の頬を少し赤らんでいた。 「あ、このお店だよ」 みゆきが足を止めた。 たどり着いたそこは、オシャレなカフェだ。 「いらっしゃいませ」 「あ、待ち合わせなんですけど……」 すると、 「みゆき? おーい、こっちだよ~!」 その声がした方を見ると、二人の女子がいた。 ギャルってほどじゃないけど、ちゃんと化粧っ気があって。 それなりに垢抜けている子たちだ。 「 紗奈 ( さな )ちゃん、 流夏 ( るか )ちゃん」 みゆきも笑顔で手を振った。 そして、そちらの席に向かう。 「紹介するね。 こちらが私のか、彼氏の……倉崎輝臣くん。 それから、お友達の鈴木英美ちゃんです」 「は、初めまして」 「ど、どうも」 「初めまして、 松本紗奈 ( まつもとさな )です」 「どうも、 水川流夏 ( みずかわるか )です」 松本さんは長い髪のゆるふわ系。 水川さんは短い髪のサバサバ系。 「それにしても、みゆき。 何か雰囲気変わったね」 松本さんが言う。 「だね~、何かすごく可愛くなったよ」 水川さんも言う。 「そ、そうかな?」 「やっぱり、彼氏が出来たから?」 「普通に良い感じの人だしね」 「う、うん。 輝臣くんは、素敵な彼氏だよ」 みゆきが言うと、二人はニンマリと笑う。 「良いな~、私も彼氏が欲しい」 「あたしも」 「二人なら、すぐに出来るよ」 「ありがとう、みゆき」 そんな風に他愛もない話をする彼女たちを、俺と鈴木はじっと見つめていた。 「……ねえ、ちょっと良いかな?」 すると、鈴木が言う。 「英美ちゃん、どうしたの?」 「この機会に、みゆきのお友達に聞いておきたいことがあって」 「え、何かな?」 「えっと、その……みゆきって昔、いじめられたりしたの?」 鈴木はとても気を遣うように、けどハッキリと言った。 「「えっ?」」 目の前に居るみゆきの友人たちは目を丸くする。 みゆきは何も言わず、黙って鈴木を見つめていた。 「あのね、みゆきが昔から地味でブスだって言われていたって聞いたから……まあ、あたしも最初は、そんな風に言っていたんだけどね。 今では、大好きな親友だから。 もし、そうだとしたら……」 鈴木は少しばかり口ごもりながら言う。 「ああ、確かに。 男子は言っていたね」 「地味でブスだってな」 「や、やっぱり、そうなのね?」 鈴木はテーブルに身を乗り出して問い詰める。 「だって、みゆきは昔から可愛かったからね」 「はっ? ちょっと意味が分からないんだけど」 「ほら、男の子ってさ、好きな子ほどいじめたくなったりするじゃん? 特に子供の頃は」 「え? あぁ……そうなのかな?」 「みゆきのお母さん見たことあるでしょ? すごく美人で巨乳さん。 みゆきはしっかりその血を継いでいるから、モテていたんだよ」 「そ、そうなの?」 みゆき本人は自覚がなかったようで、戸惑っている。 「そうそう。 小学生の段階で胸が膨らんでいたし、中学生の時はFカップだったから。 思春期まっさかりのアホ男子どもは大興奮だよ……って、こんな話をしたら、彼氏さんに悪いかな」 「あ、いや、そんなことは……」 正直、少しばかり嫉妬したけど。 「みゆきは賢い子だけど、ちょっと天然な所があるから。 特に自分に関する評判とか。 だから、今まで知らなかったかもしれないけど」 「全然知らなかった……」 みゆきは言う。 「だからさ、みゆきに彼氏が出来たよって、小中時代の男子たちに話したら、結構ショックを受けていたよ。 みゆきは可愛くて巨乳だけど、大人しい性格だから。 ずっと彼氏が出来ないと思って」 「それで、将来的に同窓会でバッタリ会って、ワンチャン……みたいなことを言っていたな」 「キモいよね~」 女子2人は言い合う。 「だから、みゆき。 同窓会には来ない方が良いよ。 来るなら、彼氏同伴にしな」 「そうそう」 「ふ、二人とも、からかっているでしょ?」 「「まあね」」 ニッと笑う。 「ていうかさ、もうエッチしているんでしょ?」 「へっ?」 「ねえ、彼氏くん。 みゆきのおっぱい、揉みまくってる?」 「ていうか、しばらく見ない間に、また成長したよね。 それ何カップあるの?」 「えっと、それは……」 「Iカップよ」 「え、英美ちゃん!?」 「「デカッ!」」 案の定、驚愕される。 「うわ~、彼氏くん、マジでラッキーだね。 こんなに巨乳な彼女をゲット出来て」 「もう毎日、揉みまくりでしょ?」 「いや、まあ……けど、みゆきの魅力はそれだけじゃないよ。 俺は優しくて、真面目で、がんばり屋なみゆきのことが大好きなんだ」 「輝臣くん……」 すると、それまで茶化していた友人たちが微笑んだ。 「良かったね、みゆき。 素敵な彼氏と出会えて」 「おめでとう」 「あ、ありがとう……」 みゆきは照れ臭そうに顔を俯ける。 「さてと、お茶も飲んだことだし……私たちはそろそろ行くよ」 「そうだね」 「え、もう?」 「うん。 本当はもっと一緒に遊ぼうと思ったけど、みゆきの幸せそうな顔を見たらお腹がいっぱいだよ」 「だからさ、後は彼氏くんとデートしな」 「紗奈ちゃん……流夏ちゃん……ありがとう」 「お会計は済ませておくよん」 「あ、ここは俺が」 俺は男として、そう言ったのだけど。 「良いから、良いから」 「あたしらからのご祝儀みたいなもん?」 「だとしたら、やっすいよ、あんた」 「あはは、そうだね」 「もう、二人とも~」 少し怒るみゆきを見て、また二人は楽しそうに笑う。 そのまま、笑顔で去って行った。 「……そっか。 みゆきは小さい頃から、素敵な子だったのね」 鈴木は言う。 「良かった。 いじめられてなくて」 「英美ちゃん」 「あ、と言うことは……みゆきをいじめたのはあたしだけ……」 「え、英美ちゃん」 またズーンとへこむ鈴木をみゆきがなだめる。 「よし、俺たちも出ようか」 俺が言うと、二人は顔を上げる。 「せっかくだから、ダブルデートしよう」 「え? でも、太郎は……」 「いま呼んだから。 速攻で駆けつけるって」 「ふ、ふぅん? あのバカ、暇なのね」 そう言いつつも、鈴木は少し嬉しそうだ。 「みゆき、俺も良かったよ」 「えっ?」 「俺の知らなかったみゆきのことをいっぱい知れて、嬉しかった」 「輝臣くん……」 「けど、みゆきって、昔からおっぱいデカかったんだね。 エロ男子に揉まれなかったの? ほら、地味で大人しい子ってそうされやすいじゃん」 「そ、それは無かったよ」 「だってさ、倉崎くん」 「何の確認だよ」 「でも、ちょっと嫉妬していたでしょ?」 「まあ、ね。 けど、もう俺だけのみゆきだから」 「て、輝臣くん……」 「ダメよ、あたしのみゆきでもあるんだから」 「鈴木には太郎がいるだろ」 「あいつはどうでも良いの」 「もう、英美ちゃんったら」 楽しそうに微笑むみゆきの横顔を見て、俺もまた嬉しい気持ちになった。

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禁書if ~あの日携帯を無くさなければ~

ねえ今あの子のこと見てたでしょ

首元で感じる蒸し暑さで去年の夏を思い出す。 同じ居酒屋、同じメンバー、机の上には飲みかけの生ビールが3つ。 1年たっても私たちは何も変わっていない。 「だからあ、好きとか愛してるとかねえ、何百回言い合ったって終わるときは終わっちゃうわけ。 愛してるの効力なんて3秒くらいしかないんだから。 愛してるなんてねえ、言うだけ薄れてくだけだから」 ハルちゃんは冷めた唐揚げをつつきながらまた同じことを言って、トモちゃんは「まあねぇ」「まあそうよねぇ」「そうねぇ」と相づちのバリエーションを増やしていった。 「愛なんてねえ、愛してるって言葉じゃ足りないくらいアツいものだと思うわけ。 ミサきちみたいなふんわりした女の子だってアツいもん持ってるでしょ?」 アツいもんって何よ、と笑ってジョッキに残ったビールを一気に飲み干す。 愛も恋も愛してるも好きも何ひとつ解明できない夜だけど、こんな夜こそ愛おしい。 「やば、見て見てトモ。 あの奥の店員さんかっこよくない?」 「奥?どれ、どこ」 「すいませーん。 注文いいですかあ。 ほら、今こっち見た人」 「あー、あの人ねぇ。 微妙」 イケメンが運んできたビールは3割り増しで美味しいと言うハルちゃんも、イケメンの定義は人それぞれだねぇと笑うトモちゃんも、やっぱり私たちは何も変わってない。 愛って何だか知らないけれど、こうして変わらない関係を愛って呼んでもいい気がしてる。 「麦の夜」を読んでくださったあなたへ たのしい と、 ナイスな もやっているよ。

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